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〈EXHIBITION〉

"空く/Su-ku"

明主航/Wataru Myosyu

2023.3.4 sat -26 sun

at Vacant/Centre


事前予約制/By Reservation Only

入場無料/Admission Free


"小箱のなかにはわすれられぬ物、われわれにとってわすれがたい物、だがわれわれが宝をおくるひとびとにとってもわすれがたい物がはいっている。過去と現在と未来とがそこに凝縮している。こうして小箱は太古の記憶となるのだ。"

ー『空間の詩学』ガストン・バシュラール


京都・亀岡を拠点に制作を行う陶芸作家・明主航が、近年精力的に取り組んでいる箱形の作品は、ローマ時代に作られた漆喰箱を「写す」ことに始まりました。素材や制作プロセスの研鑽を経て、石を削り出してつくられたような野生味と静謐さを持った、独自の深化を遂げています。そして本展では、箱の制作における「型取り」の手法を用いて新たに制作された器も並びます。ろくろや手びねりの成形法で現れる作家の恣意性から離れ、釉薬などで表面を覆うことなく、素材が織りなす肌理(きめ)を探求する。これらの作品は、まるで人間の遠い過去の記憶を呼び覚ますように、さまざまな「見立て」を誘う魅力を湛えています。

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明主 航/Wataru Myosyu

1990年京都府生まれ。現在出身地の亀岡にて作陶を行う。近年の活動に『漆喰箱写し』(2022) tonoto/京都、『匣』(2022) 水犀/東京など。



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